Asagi's Art News





日本画の王道 ~ 小林古径展2005年06月17日 22時14分45秒

江戸・小石川に「極楽井(ごくらくのい)」という井戸があった。偉い僧侶の行いに心打たれた龍女が名水を与えたという伝説が残るというが、その水をたたえる姿は、もう見ることはできないらしい。この「極楽井」を描いたのが小林古径なる画家だ。

「極楽井」が目印のポスターからは、正統な日本画の匂いがする。どこかで出会っている絵だと思うのだけど、画家の名前は知らなかった。先月のゴッホ展の賑わいが嘘のような近代美術館は、ノスタルジックな世界にトリップできる。

050612_takebasi.jpg

明治から昭和への流れの中で、徐々に画風が変化していく様子がよく判る。しかし、「極楽井」をはじめとする透き通るような作品は、大正時代に描かれたものだった。日本画の王道といった感じだろうか。あさぎは、日本画も好きなのである。

作品は、前期と後期で入れ替えをするそうで、HPなどに紹介されている作品すべてに会えるわけではない。また、下絵と本画を比較しての展示があり、作成の過程を垣間見るようで興味がつきない。

※国立近代美術館

~バッハのプレリュードとフーガの日々

コメント

トラックバック