Asagi's Art News





ピカソ vs モディー ~ モディリアーニ ~真実の愛~2005年08月12日 11時56分09秒

モディリアーニ(モディー)役のアンディ・ガルシアがどことなくマフィアに見えてカッコいいのですが、あさぎとしては、傲慢で意地の悪いビカソ役のオミッド・ジャリリがどことなく好きだったりします。・・ということで、久しぶりに映画館に足を運んで見ました。そうそう、入れ換え制であることは、前から知っていたのですが、最近は事前に座席指定が出来るようになっているようで、便利になったものです。

ストーリーは、モディーとジャンヌの出会いからはじまって、ピカソとの対決がメインで進んでいきます。なんとなく恋愛作品というよりは、例えが悪いのですが「美味しんぼ」のような究極と至高の一騎打ちのイメージを持ってしまいました。これはこれで盛り上がっていてたいへん面白いです。

ジャンヌ役のエルザ・ジュルベスタインは、解説にもあるのですがモディリアーニの絵画の中から抜け出してきたような感じでとてもきれいです。しかし、ジャンヌのモディーに対する必死な思いとか、彼しか見えないといった感じの表現がいまひとつでラストの方で感情移入が浅くなってしまうのが残念です。

あさぎの印象に残ったシーンは、ルノワールのモディー自身の内面に関する質問に対してジェスチャーで答えるところと、役所でモディーが結婚証明書をもらうために窓口のおばさんと交渉をするところ。なにげない行為にモディリアーニの人間性が現われているようで好きです。ストーリーは、悲劇的に終わるのですが、どちらかというとスッキリした感じのする作品だと思うのはピカソとの対決での達成感があるからなのでしょうか・・

JeanneHebuterne.jpg
アメデオ・モディリアーニ「ジャンヌ・エビュテルヌ」

※モディリアーニ ~真実の愛~
※シャンテシネ

コメント

_ M619 ― 2005年09月09日 01時34分13秒

あさぎさん、こんばんは。TBありがとうございます。
あさぎさんの「美味しんぼ」のようなモディリアーニとピカソの対決という映画評を参考に、やっと映画を観に行きました。
まったくその通りの対決描写だったなぁと、私も思いました。

自分のブログでは書き忘れてしまったのですが、ジャンヌ役の女優さんは本当に美しくて、まるで本物のジャンヌのように見えました。
それから、音楽も良かったですね。

私が印象に残ったシーンは、コンテストでモディリアーニの絵が発表されたときに、一番最初にピカソが拍手したところでしょうか。
私はこういう孤高の「天才」や「成功者」が大好きなんです。
そういう人たちほど努力と苦悩が大きいはずだし、垣間見える悲哀に惹かれてしまいます。
生きているときは人に知られず死後に名声を得たモディリアーニ、生きているときから成功し人に見られる人生を送ったピカソ、どちらも大変だったろうなと思い馳せてしまいます。

_ あさぎ ― 2005年09月09日 22時10分23秒

>M619さん
コメントありがとうございます。
私の感想を参考にしてもらえるなんて、たいへん嬉しく思います。
それにしてもジャンヌ役のエルザ・シルベルスタインは、本当に良く似ていますよね。このブログにもジャンヌを貼り付けてみたのですが、彼女と重なるようで妙な感じでした。
良く見て下さいね、このジャンヌの肖像には、ちゃんと瞳があるんですよ。しかし、この絵は、個人所蔵なのでめったに本物を見ることができないんです。それでも私は、いつかきっと会えると信じて待っているんです。

_ M619 ― 2005年09月10日 00時21分16秒

こんばんは。
ジャンヌのこの絵は、私がモディリアーニの絵を好きになったきっかけのひとつです。
この絵のジャンヌは可憐さ、清楚さ、優しさ、、女性の美しい要素がつまった絵だと思います。
映画でも瞳を描くことがテーマになっていましたが、モディリアーニの絵で瞳があるのとないのがあるのはなぜなんでしょう。
いつかきっと、この絵に会えます!
私もそう信じることにします。

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監督:ミック・デイヴィス
出演:アンディ・ガルシア、エルザ・ジルベルスタイン、オミッド・ジャリリ、エヴァ・ヘルツィゴヴァ、イポリット・ジラルド

評価:90点

公式サイト

男は、破滅的な人生にどこかであこがれているのだろう。
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