Asagi's Art News





「動」と「静」 ~ ノルシュテインの絵本づくり展2007年01月07日 22時45分38秒

新宿から西武新宿線で30分、可愛い美術館があります。いわさきちひろが、22年間を過ごした下石神井、2007年の最初の展覧会訪問は、ここからはじめることにしました。

ちひろ美術館

企画展は、ユーリー・ノルシュテインが作成した絵本の原画です。彼の作品は、絵本よりもアニメーションの方が、なじみがあるかもしれません。あさぎは、20年ぐらい前に見た『話の話』を思い出しました。

素朴で暖かいアニメーションは、日本のアニメーション以外に興味を持つきっかけになった作品のひとつです。作品の作成は彼ですが、絵本の原画は、フランチェスカ・ヤールブソワが描いています。今回は、ロシアの民話の『きりのなかのはりねずみ』と『きつねとうさぎ』の2つの作品を見ることができました。

きりのなかのはりねずみ
ユーリー・ノルシュテイン「きりのなかのはりねずみ、2000」

彼は、アニメーションと絵本の違いを「動」と「静」と言っています。しかし、「動」と「静」を使い分けることは、かなり難しいことだと思います。もしかすると、彼のアニメーションを見た人が絵本を見ると、ある違和感を持つかもしれません。だから、別々の作品として見る必要があるかもしれません。そうすれば、どちらもすてきな作品です。

常設展には、彼が選んだ「いわさきちひろ」の作品の展示もあり、とても楽しめます。それに、美術館のお庭にバラが咲いていて「ほっ」とする空間もあります。今年もたくさんの作品に出会えると良いなと思い、美術館をあとにしました。

※ちひろ美術館