Asagi's Art News





水と遊ぶ ~ 佐藤卓ディレクション「water」2007年10月13日 23時40分33秒

六本木の気になるアートスポット、21_21 DESIGN SIGHTに行きました。ミッドタウンが出来たときには、気がつかなかったのですが、雑誌やテレビに紹介されていて早く行きたかった・・・でも、何をやっているんだろうと思っていました。

この秋ついに新美術館にフェルメールがやって来て、ついでと言うのは申し訳ないですが、お楽しみの前にちょっと寄ってみました。下調べなしのいきなりの訪問でしたが、これまた気になるデザイナー佐藤卓の関わる展覧会が始まったばかりでした。

water

「water」と言う水をテーマにしたデザインやインスタレーションから構成される展覧会で、傘を逆さに持つ人のポスターが「これはおもしろそう・・・」という感じをかもし出していました。さっそく中に入ることにしました。

展示スペースは、地下です。なだらかな階段がワクワク感を誘います。壁ぞいに水の入ったガラス管の中にいろいろ言葉が書いてありました。水に関する想いや皮肉のような言葉は、学校の理科室にあったホルマリンの入った標本のように微妙な感じがします。

地下に着くといたるところに作品が展示してあります。光や音を組み合わせ波を表現するようなインスタレーション。食料サンプルを見て自販機のようなボタンを押すと使用する水の量が書かれた紙が出てくる作品、竹で出来たヘッドホーンに耳を当てて音を聞く作品、大きなコーヒーカップの中を覗くと水に関する映像が見られる作品などいろいろあります。

その中でも、原研哉の「鹿威し(ししおどし)2007」はおもしろいです。2mぐらいの板に所々突起を付けて、その上に撥水性の白い塗料が塗ってあります。板にゆるい傾斜があり、高い方からほんの少し水を流します。水は突起に当たって水滴に別れ坂を下って行くしくみです。

輝きながら坂を下る水滴は、まるで生き物のようです。日本庭園にある鹿威しを新しい解釈で表現するとのことらしいのですが、やはり見ていて飽きないのと水が溜まるまで間が、日本人の心をくすぐります。新しいアートの街、六本木らしさがあるように思います。

※21_21 DESIGN SIGHT

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