Asagi's Art News





春秋波濤 ~ 加山又造展2009年02月25日 00時49分32秒

加山又造の天井画を見に京都の天竜寺を訪ねたことがあります。ただ、その時はたまたま公開日でなく見ることが出来ませんでしたが・・・日本画の伝統を受け継ぎながら、新しいものに挑戦していく、それが加山の作品であるような気がします。

加山又造

新国立美術館は、所蔵作品を持ちません。したがって、すべてが借り物なるのですが国立美術館のつながりなのでしょう、代表的な良い作品が集まっていました。特に国立近代の持っている普段は見ることの出来ない作品に会えたのは良かったです。

入り口を入ってすぐに『雪』『月』『花』の大作の展示は、インパクトがあります。そして、ポスターなどに使用されている『春秋波濤』も伝統的な構図に加山独自のアレンジによる色彩の大胆さがすてきです。

桜と紅葉のありえない組み合わせが、宇宙的な広がりを表しているようです。細くうねる波に躍動感がある見ていて飽きないところがあります。日本画でありながらアバンギャルドのような感じも受けます。加山の生き方そのものなのかもしれません。『春秋波濤』・・・題名にひねりはないですが、かなり挑発的な作品です。

※加山又造展