Asagi's Art News





京都・ディスカバリーズ ~ 桂離宮2010年03月18日 00時35分20秒

早春の京都を訪れる機会がめぐってきました。とても限られた時間だったのですが、かけ足で散策を楽しんできました。天気はときどき小雨のコンディションでしたが、しっとりした京都もまた風情があって良いものです。

さて、はじめは市バス一律料金パスのエリアを超えたところにある桂離宮です。宮内庁の管理になっているため、事前に参観申し込みが必要な手続きの面倒なところでもあります。しかし、建築家ブルーノ・タウトが「泣きたくなるほど美しい」と言ったという伝説もある庭園です。


桂離宮1

数年前にNHKの特集(桂離宮 知られざる月の館)もあって、是非とも実物を見てみたかったのが桂離宮です。指定時間時に集合、もと宮内庁職員らしいガイドのおじさんと現役皇宮警察の警察官と一緒に一時間あまりのツアーとなりました。

手入れ行き届いた庭園は、とてもきれいでした。しかし、何か変な感じがしたのです。あるべきものがなかったのです。それは、池の水です。なんと、橋の工事のために池の水を抜いていたとの説明でした。珍しい光景であるのですが、タウトの感激10%OFFと言った感じてしょうか・・・

桂離宮2

八条宮智仁親王と智忠親王の親子二代による宮廷美術の最高峰と言われる建築の美しさは静寂の中に高い教養を見てとれます。松琴亭、賞花亭、園林堂、笑意軒、書院群・・・それぞれの個性と細かいこだわりがあるのです。

今回、月見台の前に水はありせんでしたが、この斬新なテラスからのお月見を想像すると気分は都人になるようです。最後の月波楼の山から池への移り変わりも趣があってすばらしいです。あっと言う間の一時間でした。この次訪れるときは、割引なしの美しさを堪能したいものです。

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