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ミソロンギの廃墟に立つギリシア ~ 都立拝島高等学校2010年09月18日 22時58分57秒

朝日新聞の多摩版に「10mのドラクロワ出現」なる記事が掲載されていました。記事には、拝島高校にて巨大絵なるものを完成させたとありました。少し調べてみたのですが、この巨大絵は毎年(今年で12年目)作成されていて、地域でも高評価されているものでした。

拝島高校の文化祭にあわせて作成したものらしく、一般の公開は1日のみとのことでした。新聞の紙面からでは伝わらない何かがあるはずと感じたので、本物を見に拝島高校まで出かけていきました。高校の文化祭なので終了時間が早くギリギリだったのですが、何とか入れてもらうが出来ました。

都立拝島高等学校1

『ミソロンギの廃墟に立つギリシア』は、やはり大きく高さは校舎に3階に届いていました。画集でしか見たことはなかったのですが、なるほどそうなるか…という感じの印象を受けました。沖縄の修学旅行で感じた想いを作品に込めたと聞いていたのですが、その気持ちはとても強く伝わってくるようです。

都立拝島高等学校2

ドラクロワの作品には、戦略上犠牲になったミソロンギという街に自由を掲げ立ち上がる市民の姿が描かれています。沖縄もまた同じような歴史を持っていますが、そこで感じた想いを『ミソロンギの廃墟に立つギリシア』に託すとう選択は、実にするどい感性であると思います。

そして、たくさんの人たちが同じ想いで作品を作り上げるという意味も大切ではないかと思います。技術的にも高くノウハウもしっかり継承されているように感じました。このような作品は、本当に良いものだと思います。来年の作品にまた期待をしたいと思います。