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魂 ~ 生誕100年 ジャクソン・ポロック展2012年04月23日 22時50分08秒

抽象主義と言えばジャクソン・ポロック(1912-1956)と言われる伝説の人物です。抽象主義は、芸術のモードをヨーロッパからアメリカに奪いとり、歴史の最先端を切り開いてみせました。そして、彼のパフォーマンスは強烈であり、生き方そのものが伝説となっていったのです。

ポロック展

万人には理解しがたい作品が多い抽象主義ですが、歴史上の偉人たちは密かに気が付き作品として残していたことも事実です。例えば、印象派の画家たちの作品の中にも抽象画として良いものがたくさんあります。

なかなかポロックの良い作品を観ることは難しいのですが、今回の展覧会では、『インディアンレッドの地の壁画』などの大作がやって来います。画集などでは判らない気迫のような感じを受けることが出来るのが、とても良かったです。

ポロック展
ジャクソン・ポロック「インディアンレッドの地の壁画、1950」

作品は何十年も前に作られたはずですが、何となくついさっき出来上がったような不思議な感じがします。これも錯覚なのかもしれませんが、絵の具のにおいも鮮明に判るところが、魂を持った本物のすごみなのかもしれません。

美術館のエントランスにポロックのアトリエを再現するコーナーがありました。床におびただしい絵の具の後がいかにもという感じです。残念ながら、作成中の作品や道具、家具といったものまでは再現されていません。流行だとは思いますが、もう少し頑張ってほしかったように思います。

ポロック展

※東京国立近代美術館(2012年2月10日~2012年5月6日)

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