Asagi's Art News





小磯コーナー ~ 第18回 秘蔵の名品アートコレクション展 東京美術学校から東京藝術大学へ 日本絵画の巨匠たち2012年08月20日 22時12分43秒

毎年恒例の秘蔵の名品アートコレクション展が、ホテルオークラ東京の別館アスコットホールではじまりました。企業が所蔵する作品が多数紹介される展覧会としても注目で楽しみにしています。ホテルならではのおもてなしの場での鑑賞は、とても心地の良いものです。

なお、チャリティイベントでもあって、「東日本大震災復興支援チャリティーイベント“アートで心をつなぐ”」との副題が付いており、小さい貢献になりますが何かの力になれればと思います。

秘蔵の名品アートコレクション展

今回の企画は、歴代藝大卒業生の作品を集めいます。例えば、黒田清輝 (1866-1924)の「婦人像」、横山大観 (1868-1958)の「村童観猿翁」、東山魁夷(1908-1999)の「悠紀風俗歌屏風」など、なかなか見ることの出来ない作品に出会うことが出来ます。また、秘蔵の藝大卒業生の自画像の展示も実現しています。

ここ最近は、洋画と日本画を混在させる展示をしています。また、大きな屏風など迫力のある作品も見やすさを考慮するなど、手慣れてきたと言う印象です。ただ、照明だけは何とも出来ないのが残念ですが、美術館でない空間ではしかたがないのでしょう。

今回もお気に入りを探してみたのですが、何と昨年に引き続き小磯良平(1903-1988)の作品が気になってしまいました。展示を意図的にやっているのだと思うのですが、この「裁縫女」という作品は、昨年、小磯の作品があった同じ場所にあったのです…なので、ここを密かに小磯コーナーとか名付けてしまいました。

秘蔵の名品アートコレクション展
小磯良平「裁縫女、1932」

小磯の作品は、清楚というイメージがあるのですが、この「裁縫女」は、ちょっと色っぽい感じがします。暑さのためか、画面の彼女は下着姿のように見えます。胸元も大きくあいていて、ドッキリしてしまいます。彼のイメージが変わる良い作品に出会ったと思います。

さて、展覧会ではアンケートも行っていて、どの作品が印象に残ったかを独自に調べているようです。もちろん、プレゼントの抽選もあるので投票に参加しました。この「裁縫女」がNo.1になってくれた良いなと思っていますが…どんな結果になるか楽しみです。

※ホテルオークラ東京(2012年8月3日~2012年8月26日)