Asagi's Art News





白い滝 ~ 千住博展2007年01月08日 16時47分03秒

アメリカ(フィラデルフィア)の「松風荘」の襖絵になる絵を見れると言うことで、山種美術館まで行ってきました。とても風の強い日で雲の流れがとても速いのですが、すがすがしい一日でした。テレビ(新日曜美術館)の影響でしょうか、いつもよりもたくさんの人が集まっていました。

千住博については、テレビで知ったこと以外には何も知りません。日本画をベースにいろいろと挑戦をしてきている、そんな印象を持っています。今回、襖絵以外に初期の作品の展示もあり、なかなか興味深い人物であることが判りました。

彼の代表作となった「滝」のシリーズ、襖絵もこの「滝」です。流れ落ちる水の荒々しさと画面全体から漂う静寂感がとても心地よい感じがします。ライティングも凝っていて、照明を落とし滝にスポットを当て雰囲気を盛り上げています。

千住博
千住博「「松風荘」襖絵、2006」

テレビで知ったのですが、襖絵に使った絵の具は、なんとアクリル絵のだそうです。アメリカの気候に合わせた選択だそうです。たしかに、近くで見ると岩絵の具とは違った感じのする仕上がりでした。しかし、違和感はまったくありません。

背景の濃いベージュと美しい白い滝が、日本の美をアメリカに伝えて行くことでしょう。完成した「松風荘」を見ることはできないかもしれませんが、アメリカに住む多くの人に見てもらえると良いなと思います。

※山種美術館

コメント

_ とら ― 2007年01月13日 23時23分33秒

確かにライティングが素晴らしかったですね。

_ あさぎ ― 2007年01月14日 22時08分09秒

>とらさん

遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
いつもコメントありがとうございます。

襖絵が完成するとどんな感じになるのでしょうね。滝に囲まれたお部屋で、お茶など頂きながら、移り行く光を楽しみ過ごしてみたいものです。

トラックバック

_ Art & Bell by Tora - 2007年01月13日 23時24分35秒

 昨日から『フィラデルフィア「松風荘」襖絵を中心に』と言う副題の下に「千住博展」が開かれている。今朝の新日曜美術館ではこの襖絵の作成状況が映像で紹介されていた。千住博の「博」は右肩の「`(点)」を取った字だそうだが、ここでは「博」で代用させていただく。

 テレビを見終わってすくに山種美術館に駆けつけることとした。今日は昨日とはうって変わった好天気。半蔵門からの散歩も楽しい。

 まだ早いので館内はガラ空き。襖絵を独占することもできた。特に第2室の中央にある長椅子に陣取って、自分一人が三方の襖に囲まれるという眼福に恵まれた。

 正面の垂直に落ちる一本の滝(下の画像)は、滝壺...