Asagi's Art News
マグダラのマリアに会いたくて ~ ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展 ― 2005年05月20日 23時18分33秒
テレ東の「美の巨人たち」を見るまでは、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールなんて画家は知らなかった。それで、遅くなってしまったのだが、上野まで行ってきた。さすがに西洋美術館という感じの展覧会で、作品数が少ないなりの見せ方が良い。

エントランスを抜けるとイエス・キリストと12使徒それぞれの肖像が出迎える。もちろん全てが揃っているわけでないが(西洋美術館所蔵の聖トマスなど3作品しかない)、コピーパネルなどを展示してシリーズの雰囲気が伝わるようになっていた。
解説によると本物とされる作品は、わずか40点程らしい。このためか、展示の中間あたりで偽者というか、優れた贋作の紹介がされていた。普通に見て、本物か?偽者か?の区別はできないと思う出来だった。

さて、マグダラのマリアであるが、聖書の中でのイエスとの出会いやイエスの最後と復活に立ち会ったなど話が知られ多くの画家に描かれている。しかし、ラ・トゥールの描いた「書物のあるマグダラのマリア」は、その後の半生のある場面であるらしい。
その彼女に会えたのは、展示の最後であった。暗い洞窟のようなところでローソクあかりに照らされて、浮かび上がる彼女の上半身は何も着けておらず、長い黒髪が顔を覆っていて、手にはドクロを持っている。なんとも言い表せない、いとおしさを感じることができる。しばらくは、その情景に引き込まれ動けない、そんな気がした。
※読売新聞
※国立西洋美術館

エントランスを抜けるとイエス・キリストと12使徒それぞれの肖像が出迎える。もちろん全てが揃っているわけでないが(西洋美術館所蔵の聖トマスなど3作品しかない)、コピーパネルなどを展示してシリーズの雰囲気が伝わるようになっていた。
解説によると本物とされる作品は、わずか40点程らしい。このためか、展示の中間あたりで偽者というか、優れた贋作の紹介がされていた。普通に見て、本物か?偽者か?の区別はできないと思う出来だった。

さて、マグダラのマリアであるが、聖書の中でのイエスとの出会いやイエスの最後と復活に立ち会ったなど話が知られ多くの画家に描かれている。しかし、ラ・トゥールの描いた「書物のあるマグダラのマリア」は、その後の半生のある場面であるらしい。
その彼女に会えたのは、展示の最後であった。暗い洞窟のようなところでローソクあかりに照らされて、浮かび上がる彼女の上半身は何も着けておらず、長い黒髪が顔を覆っていて、手にはドクロを持っている。なんとも言い表せない、いとおしさを感じることができる。しばらくは、その情景に引き込まれ動けない、そんな気がした。
※読売新聞
※国立西洋美術館





