Asagi's Art News
モンソー公園 ~ 近代日本洋画の魅惑の女性像 -モネ・印象派旗挙げの前後- ― 2012年08月24日 01時12分49秒
東京で訪れたことのない美術館がいくつかあります。泉屋博古館分館も、そのひとつです。ホテルオークラ東京からすぐのところ、神谷町駅ではなく六本木一丁目駅の方に歩いて行くと見つかる小さな美術館です。
本家の泉屋博古館は、京都の鹿ヶ谷(平安神宮のそば)にあるそうです。住友グループが母体となっていて、住友家の第15代当主である住友春翠(すみともしゅんすい)(1864-1926)が、収集したコレクションがはじまりだそうです。

青銅器や鏡鑑のコレクションが有名ですが、中国・日本の書画、西洋絵画、陶磁器、茶道具、文房具、能面・能装束など、かなり広範囲のものをカバーしているようです。今回は、その中から近代日本と印象派の西洋絵画に絞った展覧会となっています。
女性の肖像画を中心に藤島武二(1867-1943)、岡田三郎助(1869-1939)、山下新太郎(1881-1966)、小磯良平(1903-1988)などを展示、加えて美術館自慢のクロード・モネ(1840-1926)の「サン=シメオン農場の道」と「モンソ-公園」をメインに紹介しています。
モネの作品は、春翠が直接買い付けに行ったものとのことです。当時、あまり知られていなかった印象派の作品にいち早く目をつけたところは、かなりの目利きのコレクターと言えます。だからこそ、住友コレクションにとっては、とても思い入れのある作品なのでしょう。

クロード・モネ「モンソー公園、1876」
「モンソー公園」は作製年からすると、パリで印象派展が開催されていた頃の作品のようです。光が踊るまさに印象派という感じの作品です。緑の木々と穏やかな空が、とても優しい気持ちにさせてくれます。なお、赤い花をつけている木は、マロニエのようです。
きっと、コレクターの春翠も同じ気持ちだったと思います。日本にはない風景であり、憧れのヨーロッパの風景をいつまでも映し出しています。はじめて訪れた美術館ですが、とても良い印象を感じました。別の企画展にまた訪れたいと思います。
※泉屋博古館分館(2012年7月7日~2012年9月23日)
本家の泉屋博古館は、京都の鹿ヶ谷(平安神宮のそば)にあるそうです。住友グループが母体となっていて、住友家の第15代当主である住友春翠(すみともしゅんすい)(1864-1926)が、収集したコレクションがはじまりだそうです。

青銅器や鏡鑑のコレクションが有名ですが、中国・日本の書画、西洋絵画、陶磁器、茶道具、文房具、能面・能装束など、かなり広範囲のものをカバーしているようです。今回は、その中から近代日本と印象派の西洋絵画に絞った展覧会となっています。
女性の肖像画を中心に藤島武二(1867-1943)、岡田三郎助(1869-1939)、山下新太郎(1881-1966)、小磯良平(1903-1988)などを展示、加えて美術館自慢のクロード・モネ(1840-1926)の「サン=シメオン農場の道」と「モンソ-公園」をメインに紹介しています。
モネの作品は、春翠が直接買い付けに行ったものとのことです。当時、あまり知られていなかった印象派の作品にいち早く目をつけたところは、かなりの目利きのコレクターと言えます。だからこそ、住友コレクションにとっては、とても思い入れのある作品なのでしょう。

クロード・モネ「モンソー公園、1876」
「モンソー公園」は作製年からすると、パリで印象派展が開催されていた頃の作品のようです。光が踊るまさに印象派という感じの作品です。緑の木々と穏やかな空が、とても優しい気持ちにさせてくれます。なお、赤い花をつけている木は、マロニエのようです。
きっと、コレクターの春翠も同じ気持ちだったと思います。日本にはない風景であり、憧れのヨーロッパの風景をいつまでも映し出しています。はじめて訪れた美術館ですが、とても良い印象を感じました。別の企画展にまた訪れたいと思います。
※泉屋博古館分館(2012年7月7日~2012年9月23日)