Asagi's Art News
古典絵画の影響 ~ プラド美術館展 ― 2006年06月19日 21時30分13秒
絵画にとって日本の梅雨は、とても厄介なものだと思います。しかし、この梅雨の中でも展覧会は、各地で開かれます。それだけ美術館の環境管理が出来ているのだと思います。
この展覧会は、3月末から開催されていたのですが、なかなか行くことができず、とうとう終りに近づいてしまい慌てて出かけることにしました。まだまだたくさんの人が押し寄せていて、梅雨空に日差しが顔を出すと蒸し暑くなり不快指数が上がるのが実感できます。

古典絵画ですので雰囲気は重いです。それに、東京都美術館の古い建物が体に負担がかかります。周りを見渡すとなんとなくご苦労様という感じなります。
今回のメインはティツィアーノの「ヴィーナスとオルガン奏者」だと思います。テレビ(美の巨人たち)でも取り上げられていましたし、実物を目の前にするとその存在感を感じることが出来ます。
作品は、ティツィアーノが考えた崇高な愛の姿なのだと言います。描かれているものに意味があり、例えは、エロスと音楽に聞き入るヴィーナスは、何も隠さぬ「聖なる愛」の象徴、オルガン奏者は、オルガンから手が離せない人間の官能と煩悩を象徴する「俗なる愛」なのだといいます。
あさぎは、ティツィアーノよりもルーベンスに会いたかったのでワクワクしないがら先に進みました。展示の中間地点にルーベンスの絵画が3点(「ニンフとサテュロス」「ヒッポメイアの略奪」「フォルトゥーナ(運命)」)がありました。
ルーベンスらしくその肉体美に圧倒されます。この作品が、後の画家たちに影響を与えているような感じがしました。例えば、「ヒッポメイアの略奪」は、青木繁の「海の幸」と重なりますし、「フォルトゥーナ(運命)」に描かれる女神は、ルノワールの描く女性のように豊かで官能的です。
どの作品も保存状態も素晴らしく久しぶりにいい作品に出会えて嬉しかったと思います。好評につき会期が延長になったこともうなづけます。

ペーテル・パウル・ルーベンス「フォルトゥーナ(運命)、1638」
※プラド美術館展
※美の巨人たち
この展覧会は、3月末から開催されていたのですが、なかなか行くことができず、とうとう終りに近づいてしまい慌てて出かけることにしました。まだまだたくさんの人が押し寄せていて、梅雨空に日差しが顔を出すと蒸し暑くなり不快指数が上がるのが実感できます。

古典絵画ですので雰囲気は重いです。それに、東京都美術館の古い建物が体に負担がかかります。周りを見渡すとなんとなくご苦労様という感じなります。
今回のメインはティツィアーノの「ヴィーナスとオルガン奏者」だと思います。テレビ(美の巨人たち)でも取り上げられていましたし、実物を目の前にするとその存在感を感じることが出来ます。
作品は、ティツィアーノが考えた崇高な愛の姿なのだと言います。描かれているものに意味があり、例えは、エロスと音楽に聞き入るヴィーナスは、何も隠さぬ「聖なる愛」の象徴、オルガン奏者は、オルガンから手が離せない人間の官能と煩悩を象徴する「俗なる愛」なのだといいます。
あさぎは、ティツィアーノよりもルーベンスに会いたかったのでワクワクしないがら先に進みました。展示の中間地点にルーベンスの絵画が3点(「ニンフとサテュロス」「ヒッポメイアの略奪」「フォルトゥーナ(運命)」)がありました。
ルーベンスらしくその肉体美に圧倒されます。この作品が、後の画家たちに影響を与えているような感じがしました。例えば、「ヒッポメイアの略奪」は、青木繁の「海の幸」と重なりますし、「フォルトゥーナ(運命)」に描かれる女神は、ルノワールの描く女性のように豊かで官能的です。
どの作品も保存状態も素晴らしく久しぶりにいい作品に出会えて嬉しかったと思います。好評につき会期が延長になったこともうなづけます。

ペーテル・パウル・ルーベンス「フォルトゥーナ(運命)、1638」
※プラド美術館展
※美の巨人たち