Asagi's Art News





京都・ディスカバリーズⅡ ~ 東寺2010年03月20日 00時54分48秒

3月の京都はまだまだ冷えます。そして、ついに雨も降ってきました・・・しかし、雨の京都もまた風情があります。京都のランドマークとして思い浮かべるのは、やはり東寺の五重塔だと思います。高さ58mの木造建築は、近くから見ると本当に大迫力です。

五重塔は、空海の没後に建設されて何度も火災により焼失しています。現在のものも徳川家光により再建されたものですが、もう400年もの歴史があるのです。真言宗総本山「教王護国寺」とも呼ばれ、東寺は世界遺産でもあります。


東寺

今回、ラッキーだったことは、非公開である五重塔の内部に期間限定で入ることができたことです。天気が悪かったこともあり内部は、多少薄暗かったのが残念です。しかし、巨大な心柱に驚いたのはもちろんですが、壁や柱に再建当時の曼荼羅の色彩が残っていたことは、とても意外なことでした。

色が落ちている部分もありましたが、赤、青、緑、黄、白・・・と鮮明に残っている部分もあり、時が過ぎてもその鮮やかさは想像できます。五重塔は、供養のために仏舎利(お釈迦様の骨)を納めたお墓だと聞いています。そうだとすると、本当に豪華なお墓です。

また、金堂には桃山時代の仏像が、講堂には室町時代の仏像が納められていていました。微妙に違った風貌の菩薩、如来、不動明王(金堂にはない)は、迫力があってどれもすてきでした。

金堂も講堂もやはり火災に遭っていて再建されたものです。しかし、空海の苦難による偉業は、多くの人により建築や仏像を通して伝承されて、その想いをいまに伝えているのだと思います。