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素直な気持ち ~ 特別支援学級・新宿養護学校連合作品展2011年01月24日 23時54分13秒

たまたま通りがかりだったのですが、元気のある良い作品たちに出会いました。いつもは休憩所になってるスペースなのですが、絵画、版画をはじめ小さな造形作品や陶芸など、さまざまな作品がひしめき合いながら紹介されていました。

連合作品展

この展覧会は、新宿区にある特別支援学級や養護学校の生徒たちが、1年を通して作ってきた作品の発表の場であると同時に、彼らが社会の一員として日々努力していることを伝える意味もあるのだと思います。

アートの世界では、プロもアマも同じ土俵の上に立ち作成をします。そして、その結果は大人であろうと、子どもであろうと、身体にハンディがあろうと、何も関係なく等しく評価されるのです。もちろん、努力がすべて報われるわけではありませんが、自由なフィールドがあることはすべての人に共通なのです。

連合作品展

ひとつでも多くの作品を見せたい気持ちから、展示方法には多少無理があります。しかし、雑然とした中の作品を注意深く見てみると、とても個性的であり、楽しく制作している姿が想像できます。いきいきとしたパワーがあるのです。

なんとなく遠い昔に同じ方法で作品を作ったことを思い出しました。あのときは、あんな苦労をしたとか、あそこが楽しいとか、子どもたちの作品から忘れていたものをプレゼントされたようです。

連合作品展

連合作品展

連合作品展

彼ら自身は、意識していないのかもしれませんが、絵画ならば絶妙な構図やドキッとするような配色のものがあったりして驚きます。素直な気持ちで作品と向き合っているのだと思います。そして、繰り返しますが、どの作品からも元気をもらうことができます。

大人になると技術が身についたり、他の人の作品を意識するようになって、だんだんつまらないものになっていくことが通例です…彼らにしても同じなのかもしれません。そこに、一抹の寂しさがあるのですが、展覧会は毎年続いているようなので、これからも楽しみな作品を見ることができそうでなによりです。

※損保ジャパンビル(2010年1月18日~2010年1月30日)

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