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ここにもイタリアン ~ パルマ イタリア美術、もう一つの都2007年08月10日 23時41分22秒

都市国家であるイタリアには、たくさんの歴史と文化があります。ルネッサンスの華はパルマにはありました。しかし、本当のところパルマがどこにあるのさえ良く判らないのが現実です。地理は苦手なんです・・・。

パルマ

展覧会は、6つのセッションに区切られルネッサンスからバロックに至る様式の変化を楽しませてくれます。作品は、やはりキリスト教に関わるものが多く当時の教会が持つ力の大きさが想像できます。

もちろん、教会を支える貴族の存在があってのことですが、そこがイタリア文化の源なのだと思います。知らなかったのですが、パルマにも時代を代表する画家いました。パルミジャニーノとコレッジョです。

パルミジャニーノは、ある意味な妖艶な感じのする人物を描きます。西洋美術館の左側の看板にもなってる『ルクレティア』などは、貞節を守ったことの証しに自ら胸にナイフを刺す凄惨な場面なのですが、妙に妖しい視線が発せられているような気がします。

コレッジョは、パルミジャニーノとは違い、とても柔らかな感じがして気に入りました。その中でも『階段の聖母』は、フレスコ画で周りの部分が欠けているにも関わらず幸せな感じを漂わせています。

階段の聖母
コレッジョ(アントーニオ・アッレーグリ)「階段の聖母、1522」

どこかの教会にあったのでしょうか? 幸いにもマリアの顔が残っており、優しい目線をイエスに注いでいます。裕福を象徴しているように全体的にふっくらして安定感があります。縦横がだいたい150cmぐらいの大きな作品で、見るものに安らぎを与えてくれます。

今年はイタリア年ということで、たくさんのイタリア文化に触れることができて嬉しいです。多くの画家がイタリアを目指し憧れた。その一部を目の前にできることは、とても幸せなことだと思います。

※パルマ イタリア美術、もう一つの都

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