Asagi's Art News





オキーフの花 ~ ホイットニー美術館コレクションに見るアメリカの素顔2005年09月04日 13時48分38秒

残暑が厳しく、真夏のようですが、風がさわやかに吹き、空も青く澄んできたのを見ると秋という季節がやって来たのを感じることが出来ます。そんな中、2年ぶりとなるオキーフの絵を見るために府中に向かいました。

府中美術館

アメリカの近代絵画を紹介するこの展覧会では、オキーフの他にも、ホッパー、リヒテンシュタイン、へリングなどの作品にも会うことが出来きます。アメリカは、ヨーロッパに比べれば歴史が浅いためなのか、伝統的とも思える重厚な輝きがない反面、陽気でなによりも明るい作品が多いと思います。作品も大きく迫力があります。

さて、オキーフですが、あさぎがボタニカルアートの教室の通っていた頃に画集を見つけて、画面いっぱいの花に、こんな描き方があるだなと思っているうちに大好きになってしまいした。でも、本物はまだ2~3作品しか見たことがありません。彼女の花の作品に対して批評する人の中には、女性自身を象徴しているとかいう人もいるそうですが、彼女が語った話によると綺麗な花を画面いっぱいに大きく描きたかっただけだったそうです。あさぎには、美しい花を誰よりも愛しているといった純粋さのような感じが伝わってきますが、そう思わない人もやっぱりいるんでしょう。

今回、会うことの出来たのは、「白いキャラコの花」という作品でした。はじめは、なんで葉まで白で塗られているのかと思って見ていたのですが、実はキャラコの花とは、綿布で出来た造花だったようです。この花は、告別の時などに使用されるようで、この作品は、死という隠れた意味を持っているとのことでした。少し怖くなったのですが、清楚で吸い込まれるような美しさには、怖さなどどこかにいってしまう魅力的な作品に釘付けでした。

白いキャラコの花
ジョージア・オキーフ「白いキャラコの花」

※府中美術館

コメント

_ リカ ― 2005年09月29日 01時01分03秒

こんばんは。
あさぎさんのブログでこの展覧会について知り、私も行って参りましたので早速TBさせていただきました。
普段現代美術はあまり見ないので、面白かったです。
オキーフの白い花は画面いっぱいに描かれていて圧倒されました。

_ あさぎ ― 2005年09月30日 23時55分55秒

>リカさん
コメント&TBありがとうございます。私の感想を参考して頂けるなんて、とても嬉しいです。

オキーフは、私のお気に入りの画家さんで、画集も持っています。特に初期の花の作品には、圧倒される迫力があって、デフォルメもありますが、繊細に描かれているところが魅力的です。「白いキャラコの花」は、透き通る透明なイメージで、静寂に吸い込まれる感じがして、とても良かったと思っています。

トラックバック

_ 気まぐれ映画日記 - 2005年09月29日 00時59分06秒

府中市美術館で来月2日まで開催の「アメリカ ホイットニー美術館コレクションに見るアメリカの素顔」展を見に行く。
調布近辺で朝から用事があったので、バイトまでの短い時間を使っての鑑賞だった。府中市美術館は都立府中の森公園の端にあるので、一体どこにあるんだよ、...

_ ex-chamber - 2005年10月01日 07時38分08秒

府中市美術館にて。(8/27〜10/2)http://www.art.city.fuchu.tokyo.jp/whitney.html今年はヨーロッパ(特にベルギー)の美術館の所蔵品展が多く、それはそれで感銘を受けるのですが、アメリカの美術館のも観たい…