Asagi's Art News





光の帝国へ ~ ベルギー王立美術館展2006年11月14日 23時55分21秒

中庭がすてきな西洋美術館は、好きな美術館です。コルビジェが設計した古い建物です。そのため、いまでいうバリアフリーとは、言えない部分がたくさんあります。企画展は地下に、常設点は1階から2階に行かねばなりません。

階段、スロープ、エレベータ、エスカレータ・・いろいろあるのですが組み合わせが良くないところが目立ちます。歴史があるのでしかたがないかもしれません。それでも、いろいろ思い出のある場所ですから、嫌いにはなりません。

ベルギー王立美術館展

今回の企画展は、ベルギー王立美術館の名品を集めたものです。オーソドックスな時代順の展示は、古い絵画の数が多いとなかなかたいへんです。感じる人には、古い絵画のもつオーラが重く、圧倒されてしまいます。

絵画は生きていますから、その威厳と人々の悲哀が入り混じっているのでしょう。今回もあさぎは、地下2階から地下1階に上がってきたところでダウンでした。美しく修復された作品は、すばらしいものばかりですが・・。

後半は、時代も新しくなり元気を回復しました。最後のマグリットの「光の帝国」は、その世界をたんのうできました。以前にも別バージョンを見たことがあるのですが、不思議な世界で魅力的です。

さて、西洋美術館では、企画展のチケットで常設展も見ることができます。何度も見ていますので、会いたい作品の場所はすぐに判ります。古典絵画から印象派へと好きな作品だけ、勝手知ったる我が家のように見ていけるのが楽しいです。

ところが今回、なにやら見慣れないものがありました。それは、展覧会のガイドとしてワンセグ端末とゲーム機(Nintendo DS)を使った鑑賞の実験をしていたのです。ワンセグは、受信機がないと無理なようでしたが、ゲーム機は印象派の部屋の前で貸し出してもらえました。

首からゲーム機をかけて、イヤホンを耳にします。作品毎に解説が画像と音声で行われます。タッチペンを使って手動で行うところがいまいちでしたが、音声ガイドとは違った(あさぎは音声ガイドを使ったことがありませんが・・)おもしろさがあると思います。

できれば、その場所に着いたら自動でガイドが、はじまるようになったらいいと思います。ソフトの内容が改良され、もっと使いやすくなれば、普及するかもしれません。もちろん、絵画鑑賞のガイドには賛否があるでしょうけど、新しい試みには歓迎です。

※国立西洋美術館
※ベルギー王立美術館展

コメント

_ 一村雨 ― 2006年11月18日 06時30分30秒

こんにちは。
西洋美術館にもDSのガイドがあったのですね。
Bunkamuraのエッシャー展でもこれを使ったばかりでした。
任天堂のDS売り込み作戦なのでしょうね。

マグリットの光の帝国、私も静謐な世界を堪能しました。

_ あさぎ ― 2006年11月19日 19時57分44秒

>一村雨さん

こんばんは、Bunkamuraでも同じ実験をしているのですか・・美術館よりも任天堂の方が積極的なんですね。でも、タダでしたし、おもしろかったです。お金を払えと言われると、音声ガイドも試したことのない私としては、たぶん、いらないと思うでしょうけど。

トラックバック