Asagi's Art News





本当にたいせつなこと ~ 星の王子さま2005年10月29日 22時07分37秒

星の王子さま
サンテグジュペリ(池澤夏樹訳)「星の王子さま」

お友達からサンテクジュペリの「真の贅沢とは人間関係の贅沢だ」という言葉をもらいました。とても意味深い言葉だと思ったのですが、あさぎは、まだ彼の作品を読んだことがありませんでしたので、どういう秘密があるのか知りたくなったので、彼の「星の王子さま」をはじめて読むことにしました。世界で2番目に読まれている本であることは知っていましたが、それ故に今まで意味もなく避けてきたのでしょうか?

たまたま最近、多くの新訳を書店で目にするようになって来たので少し興味はあったのですが、なかなか手にすることは出来ませんでした。グット・タイミングということでなのでしょうか? ただ問題なのは、どの本を選ぶかということで、たくさんあることも困ったことです。ネットのレビューワーの話は、どんな基準でそう言えるのか判らないので参考できませんでた。ただ、あさぎとしては、どの本も挿絵が付いてるので、その挿絵で気にいったものが良いと思って池澤版を選ぶことにしました。

最初のうちは、なぜ王子さまが羊を欲しがって、しかも羊が入っているという箱を気に入ったのか判りませんでした。しかし、「本当にたいせつなことは、目にはみえない」の謎が解けていくにつれ、そのときの王子さまの気持ちが判るようになると、とても悲しいような、嬉しいような気分になりました。自分が犯してしまったあやまちに対する後悔と本当のことを知ったことの喜びが複雑に絡み合っているようでした。

特別な存在であることをその人といる時には気がつかない・・良くあることです。王子さまとキツネが友達になるプロセスは、普通にしていれば気がつかず、当たり前と思ってしまいますが、それはすごく大切なことだったのです。あさぎのお友達もそのことが言いたかったような気がします。この本は、大切なことを教えてくれる教科書のような本で、今となっては、なぜ、あさぎがこの本を避けてきたのか不思議でなりません。

※サン=テグジュペリ インターネットミュージアム

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